| 三砂堂漢方伝統医学研究室 |
| 咳・喘息体質の漢方薬 |
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●現代人を悩ませる咳・喘息
今子供から高齢者に、今我が国で呼吸器疾患が増えています。 最近、子供だけで言な<、大人、特に|ご高齢者にも年々増える傾向にある「咳の病」・「喘息」。 これには、体質‐遺伝といった素因とも関係があリますが、一方でその背景として食生活や住環境の変化で、アレルギー体質の人が増加していること|こも原因があると言われています。 今、どのように呼吸器の病、「喘息」等が増えているのかを知るために、ここで各年代における喘息患者数の移り変わりと、年齢別の喘息患者数を示したグラフを御紹介します。 ![]() ![]() ●子供と老人に多い喘息 5歳末溝の子供の患者が圧倒的に多くなつていること、続いて高齢者にも多くの患者のいることが分かります。 ●子供の咳・喘息 アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎と並んでアレルギー体質に起こりやすい喘息が増えています。 ●大人の喘息 アレルギーによるものと、最近やウイルス感染によるものがあります。また、ストレスやホルモン分泌異常なども関与していると考えられています。 ●どんな病気咳喘息 気管支喘息は、咳や痰が出て呼吸が苦し<なり、"喘息発作''を繰リ返す大変ツライ病気です。気管支喘息の発作の原因を大きく分けると、アトピー性のものと非アトピー性のものがあリます。 しかし、気管支喘息の多くはア卜ピー性のもので、これ|こはアレルギー反応が大きく<関係しているということです。では、このアレルギ_ー反応を起ごしやすい「アレルギー体質」とは一体どのようなものなのでしようか? ●アレルギーとは アレルギー_という言葉は、ギリシャ語のアロス(変わつた)とエルゴ(働き)という2つの単語を合成したものなのです。 先ず、知っておきたいことは、私達人間は、体外からの異物の侵入に対する防御機構(Γ免疫」と呼 ばれる)が、備えられているということです。病気によっては、一度罹ると二度と罹らないものがありますが、これは、この免疫によるものです。又、ワクチン接種も、この機構を利用したものです。 ところが、時と場合によって、この機構が病気を防ぐのとは逆に、身体に悪影響を及|ます反応を引き 起こします。この、生体が不快に感ずる反応をアレルギー反応と呼びます。 ●免疫とアレルギー ![]() アレルギーには、4つのタイフ'がありますが、私達がよ<目|こするアレルギーは、T型アレルギーの場合が多いものです。 ![]() ●T型アレルギーが起こす主な病気 アレルギー体質と呼ぱれる人は、次のようなアレルギー|こよる病気を起こしやすいのです。 ☆ 鼻にアレルギーを起こすとアレルギー性鼻炎 ☆ 目にアレルギーを起こすとアレルギー性結膜炎 ☆ 気管支にアレルギーを起こすと気管支喘息 ☆ 胃腸にアレルギーを起こすと消化管アレルギー ☆ 皮膚にアレルギーを起こすとアトピー性皮膚炎・じんましん このアレルギーは、小さい頃はア卜ビー性皮膚炎に、やがて気管支喘息、それが治まった頃にはアレルギー性鼻炎と、次々と形を変えて現れたり、また2つ以上の症状が重なって出たリします。 これらアレルギーによる病気には、苦楕を和らげると共に、アレルギーが起こらないようにすることが、大切です。 ●咳・喘息などアレルギーを起こす原因・誘因 アレルギーを起こす原因物質となる体外からの異物(抗原)を、特|こアレルゲンと呼んでいます。 <代表的なアレルゲン> ***吸引性アレルゲン*** ●ハウスダスト(室内のちリやほこり〕 ハウスダストの中にはダ二が生じやすく、このダニが原因となることがよくあります。 ●花粉 春はスギ花粉、秋はブタクサの花粉がよ<言われます。 ●力ピ 日本の気候はカピの繁殖に適しておリ、アスペルギルス、力ンジタ等の真菌も、その原因となります。 ●動物の毛やフケ類 ●タバコの煙 など ***食事性アレルゲン*** ●卵・牛乳・そぱ ●魚介類では青身の魚(イワシ・サバ等)や工ピ・イカ・タコなど ●野菜ではタケノコ、 ほうれん草、 山いもや里いも、ナスなど 子供の塩合には、胃腸機能の未発達から食べ物!よるアレルギーも案外多いものです。 ***薬物のアレルゲン*** ●ぺ二シリソ、サルファ剤など数多くの抗生物賢 ●ホルモン剤 ●解熱鎮痛剤 など ●アレルギーを起こす誘因 アレルギーは、アレルゲンの侵入によって起こりますが、次のような様々な要因がアレルギーを弓|き起ごす誘因となったリ、悪化させたりします。 ☆気候 気温の低下、湿度の増加、気圧の変化、風の動きによってもアレルギー症状は影響を受けます。 ☆疲労 体力の低下は、免疫の低下を引起こし、アレルギーに影響を及ぼすことがあります。 ☆大気汚染 ☆過食 ☆アルコール、香辛料 ☆過食 ☆風邪、感染症 ☆激しい運動 ☆月経、妊娠、閉経 ●気管支喘息とは では、アレルギー反応|こよって起こる気管支喘息|こついて詳し<見ていきましょう。 喘息とは、 文字があらわす様に”あえぐ””息苦しい”状態を言い、気管や気管支粘膜でアレルギー症状を起こしているものです。 <喘息の症状>
※このような疇息の発作は夜中の1時か2時頃から早朝にかけて起こることが多いようです。 ●喘息の原因 喘息の原因には 1.アレルギーによる 2.細菌・ウイルス等の感染による 3.精神的ストレス等自律神経のアンバランス|こよる などの説があり、様々な原因が複雑に絡まって起こる病気と言ええますが、アレルギーが大き<関与しています。 アレルギーで生じたヒスタミン等の物質が気管や気管支に作用し、粘膜に浮腫を起こしたり、平滑筋を収縞させたり、粘液の分泌を増加させたりして、気道が閉塞性の変化をきたし、上記のような喘息発作を起こします。 ●喘息の季節性 また、季節的には、喘息発作は特に秋|こ起こし易いようです。 この時期|こそなえて、充分な注意と対策が必要です。 ![]() ●現代医学での咳・喘息対策 現在起こっている喘息による症状を抑える方法や、原因を取り除<方法などが主に行われています。 また、新しい治療法として、症状が悪化するのを防ぐ予防療法というものもあリます。 しかし、従来の治療法も新しい治療法も用いる薬の種類は同じで、継続して薬を服用することによる副作用の問題にも注意を払う必要があります。 <アレルギー疾患の治療法> 1.原因療法 喘息を起こしているアレルゲンを探し出して、身のまわりから取り除いていこうとする治療方法です。 最も理想的な方法ですが、アレルゲンを見つけ出すことも困難ながら、それを完全|こ取リ除くことば更に難しいものです。 2.減感作療法 原因のアレルゲンのエキスを定期的に注射して、身体をアレルゲンに慣れさせてゆき、アレルゲンに接しても症状が起きない様にしてゆ<治療方法です。 なかなか根治は難しく<、やめると元に戻る等で根気が必要です。アレルゲンが2つ以上の時には、あまり効果も期待できませんし、実施にあたっても、慎重に行なわなければなりません。 3.対症療法 辛い症状を和らげる為に用います。 ☆抗ヒスタミン剤 アレルギー反応で生じるヒスタミンを抑えます。 ☆ステロイド剤 効果大ながら副作用も大です。 ☆感神経刺激剤 乱用寸るとかえって、ひどくなります。 ☆気管支拡剤・去痰剤・酵素剤 ☆精神安定剤 何れも、あくまで一時抑えです。すぐ楽|こなるからと、こんな薬ばかりに頼っていては、いつまでたっても発作の繰り返しです。 ●一般漢方の、咳・喘息対策は 現在、次のような訴えから、漢方療法に望みを託す病人が増えて来ています。
と考えている人が増えています。 ●咳・喘息の漢方薬の中心になる生薬は 漢方では病人の訴えや状態により、その主剤となる生薬を考えた漢方処方を使い分ける必要があります。
●漢方の陰陽五行説 漢方では、陰陽五行説を利用して、咳・喘息対策を考えても来ました。 ![]() 陰陽五行説とは、人体の臓器を木火土金水の5つの元素に分類し、それらが互いに、助けあったり、(相生)の関係)、又抑制しあったり(相克の関係)して、自然界とバランスをとっていると考えるものです。 その中に、 「虚弱な臓器を強くするには、その親と子を補え!」 との考えがあリます。 つまり、「金 肺経の虚している状態である咳・喘息には、「金」肺経を強くする為に、その親である「土」脾・胃経(消化器系の働き)と、その子「水」賢経左腎の水(水分代謝)と右腎の火(ホルモンの働き)を補う必要があるのです。 咳‐喘息|こは胃の働きと水分代謝、そしてホルモンの働きも良<することを忘れてはなりません。 ●現代人の咳・喘息の体質は 現代人の咳・喘息の病人を見てみると、
このような人が多いものです。 ●現代人に注意が必要な、一般漢方処方 漢方では、次に示している漢方処方を、昔から咳・喘息の治療に:使用して来ました。しかし、芝が、これらは有効な漢方処方である一方、漢方と言えども、副作用には充分注意を払う必要がある漢方処方でもあるのです。 「小青竜湯」「麻黄湯」「麻杏甘石湯」「神秘湯」「葛根湯」=「麻黄剤」 これら漢方処方には、「麻黄」という生薬が主剤として入っています。 昔から体質や病状など、証に合わせて使い分けられてきた、このような処方も、今日では、咳・喘息といえば麻黄剤というように安易に、漢方薬が使われる傾向にあるのが心配です。 果たして、麻黄剤一辺倒の漢方処方で、喘息の治療を考えても良いのでしょうか? これでは、せっかくの漢方の大切な考え方が活かされないことになります。 ●麻黄の副作用にご注意 今もよく使用される麻黄剤は、咳・喘息者の使用目的となる気管支拡張作用の他に、こんな作用もあるのです。
咳・喘息に効かせたいと用いる麻黄剤も、現代人には他の作用が負担となリ、かえって副作用をもたらすことになってしまいます。 そこで、漢方の考え方を活かし、漢方薬の働きを追究し、さらに良いものは新たに採り入れて、現代人向きの咳・喘息の漢方薬を考える必要があるのです。 ●現代人に必要な漢方薬とは 咳・喘息に使用する漢方薬の主剤に使う生薬として、有効な生薬として麻黄があります。しかし、この麻黄には、副作用があるので、体力のある人にしか使えないことをお話ししました。 これらのことを考えて、体力がなく、胃腸の弱い現代人向きの咳・喘息の漢方薬を考える必要性が出てきました。 ●麻黄に代わって鎮咳効果があり、しかも副作用の心配のないノスカピン 麻黄の中に含まれている有効成分は、エフェドリンと呼ばれるアルカロイドです。 麻黄のアルカロイドと同じような働きのあるアルカロイドに、芥子殻から取れるノスカピンという成分があります。 ●日本薬局方によるとノスカピンの働きは ☆コデインにほぼ比較出来るほどの鎮咳作用があり、即効性である。 ☆鎮痙作用と気管支拡張作用もあり、また気道分泌を抑制しない痰の排出を妨げない。 ☆薬物耐性の発現や副作用が少なく、依存性がないので麻薬から除外されている。 ●現代日本人に合った近代漢方薬 このように、咳・喘息の漢方処方に、麻黄の代わりにノスカピンを使うと非常に有効です。 下に示すように、ノスカピンを主剤に、紫蘇剤、杏仁剤を上手く配合して、漢方処方を組み立てると、現代人の咳・喘息体質者向きの近代漢方薬ができあがります。
(注意) 薬局製造医薬品として厚生労働省で認められている漢方処方の配合比や、構成生薬を変更することは、無許可医薬品製造に当たり、法律で厳しく罰せられます。上記の内容の漢方処方は、一般用医薬品として厚生労働省の許可を受け製造されている漢方処方です。 |
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