体外受精に成功しても、出産に至るとは限らない

不妊でお悩みの皆さんは、一様に受精が成立していないんじゃないかとお悩みのようです。しかし、図1.に示しますとおり、実際には、約84%もの高い確率で受精は成功しております。受精の確率は84%、その受精卵の内10~15%が着床する前に死に、着床した胚の内の33~42%は、月経の遅れに気づく頃に死んでしまっています。

このように、受精が成立しても途中で胚が死んでしまい、本人も知らない間に終わっている妊娠を、オカルト妊娠と呼ぶそうです。こういった胚の死は、動物が15%以内なのに対して、人間では70%もあるのです。結婚して、女性が健康であるほど、よほどの心理的ショックがない限り、生理に狂いはなく、生理が遅れるというのは、妊娠していたと見るのが妥当です。現代医学は、人工授精やホルモン療法など、受精成立のことばかりのに治療の主眼がおかれますが、実は胚の死を防ぐ対策こそが、不妊の治療につながるのではないでしょうか。

妊娠初期の胚の消失
本内容は、大阪府堺市 三砂堂漢方 三砂雅則が解説いしました。